今回はコロナウィルスから身体を守りたい人必見!大事な栄養素について取り上げていこうと思います。
このコロナ渦の中、皆さんはどのようにお過ごしでしょうか?
終わりが一向に見えず、いつ感染してしまうのか分からないという状況に不安を感じている方も多いのではないかと思います。
今となっては、マスク着用必須や過密な環境に対して規制をかけるなどの対策がとられるようになってきています。
実際にこれらの対策は感染予防として効果がありますが、コロナから身体を守り健康体を維持したいとするのであれば、それだけでは不十分だと私は感じています。
と言うのも対策案として打ち出されているものは「感染しない」ための表面的なものです。
というのも、コロナウィルスが感染しないようにどのようなことをするかという話です。
じゃあ万が一感染したらどうするのか、というところは世間ではあまり触れられていませんが今回着目しているのがその話です。
もちろん他の方に再感染させないように上記のような対策は必要ですが、感染してもなお健康でいられるだけの身体にしておくことが最も大事です。
ということで、コロナに感染したとしても健康体でいられるために必要不可欠な栄養素について解説していきます。
コロナウィルスから体を守る超大事な栄養素とは
先に結論を言ってしまうと、ビタミンDです。
ビタミンDというのはカルシウムの代謝を正常化して骨を強化してくれたり、ガン・感染症・自己免疫疾患の予防、アンチエイジング効果もあったりとあらゆる健康被害から守ってくれるスーパー栄養素です。
しかしながら、このビタミンDは現代の日本人にとって圧倒的に不足しがちな栄養素となっているのが現状です。
なぜ現代人が不足してしまっているのか、その理由については後ほどご説明します。
上の図のようにビタミンDは肝臓で代謝されて25(OH)Dという物質になります。(わかりづらいのでここでは血中ビタミンD濃度と表現します。)
米国国立がん研究所(NCI)によると理想的な血中ビタミンD濃度というのは確立していないのですが、上の図のように概ね好ましい血中ビタミンD濃度というのは30~60ng/mlとされています。(複数の文献を見てみましたが概ねこの範囲でした)
というのも、ビダミンDはスーパー栄養素とはいえ、過剰に摂取すると高カルシウム血症が起こり、食欲不振、体重減少、多尿、不整脈などの症状が出る恐れもあるため、上記の血中濃度に収まるように適量摂取することが望ましいです。
コロナウィルスとの関係
実は、コロナウィルスとビタミンDの関係について世界中で研究が進められており、興味深い相関があることが報告されているのでそちらをみていきましょう!
上の表は血中ビタミンD濃度とコロナウィルス致死率の関係についてのデータになります。縦軸は上から順に「サンプル数、平均年齢、合併症発症率、死亡率、生存率」、横軸は血中ビタミンD濃度になります。
この研究報告では、コロナウィルス感染者の血中ビタミンD濃度を「欠乏:20ng/ml以下」「不足:20~30ng/ml」「十分:30ng/ml以上」に分類してその時の合併症発症率や死亡率との関係について述べられています。
今回はその中でも死亡率について見ていきます。
表からも分かる通り、血中ビタミンD濃度が「十分」の場合には生存者372名に対して死亡者は16名であるのに対して、血中ビタミンD濃度が「不足」している場合は生存者26名に対して死亡者が187名と急激に増加しています。
この傾向はさらに血中ビタミンD濃度が減少した場合でも同様のことが言えます。
この表から言えることは、血中ビタミンD濃度が30ng/ml以下となると急激にコロナウィルスによる死亡リスクが急激に高まる、ということです。
そもそもサンプルの平均年齢が高いであったりとか「十分」の場合の平均年齢が比較的低いためそれが理由ということもありますが、総じて血中ビタミンD濃度がコロナウィルス死亡率との相関があるということは十分に言えるかと思います。
ビタミンDの摂取方法
ビダミンDの多い食品を食べる
実は、ビタミンDが含まれる食品というのはかなり限られています。代表的な食品としては魚です。
サケ、マグロ、サバなどの脂肪の多い魚が特に多いのですが、とりあえず魚です。私個人としては良質な油を摂るという事も考慮するとEPA/DHAの多いサバがおすすめです。
もちろん魚以外にも、卵や牡蠣などにも少量含まれていたりします。
毎日魚を食べているという人でしたら良いですが、そうでない人はこれだけでは不足しがちとなってしまいます。そのため以下のどちらかを追加して補填することをおすすめします。
日光を浴びて皮膚で生成する
先ほど現代人はビダミンDが不足していると言った理由はこれです。
産業革命以降、日の光を浴びながら仕事をする人が減った事に起因して皮膚のビタミンDの生成量が減ってきています。
テレワークが普及したことによってさらにこの傾向は加速しています。
皮膚下には7-デハイドロコレステロールと呼ばれるコレステロールが存在しています。
このコレステロールは日光の紫外線の働きによってプレビタミンDに生合成されます。
これが血中に取り込まれて先ほどの食材と同様に、25(OH)Dという物質になります。
「よっしゃ!そしたら空いてる時間ずっと外で日光浴びたろ!」と思った方お待ちください。
皮膚で合成されるビタミンDの量には限度があるのと7-デハイドロコレステロールは紫外線に当たりすぎるとプレビタミンDを通り越してタキステロールやルミステロールと言った不活性物質になってしまうため、晴れた日に15分〜30分/日浴びるだけでも十分です。
あまり浴び過ぎれば皮膚癌や肌の老化に繋がる等の他のデメリットが大きくなってくるのでほどほどで抑えましょう。
是非、仕事の休憩や朝の散歩などでビタミンDを取り込んでいきましょう。
サプリから摂る
上記でも記載した通り、ビタミンDを含む食品というのは少なく皮膚から生成できる量にも限度があるため、正直なところサプリからビダミンDを摂るのが最も手取り早いです。
ビタミンDのサプリはウールオイルと呼ばれる羊毛の根元に付着した油分から採取した成分をもとに作られているものがほとんどです。
サプリによって含有量が1000IU~10000IUと大きく異なりますが、おすすめは含有量が2000IU(50mcg)のサプリメントです。
というのも、血中ビタミンD濃度が「欠乏」している人が2000IU以上のサプリを毎日摂取することで血中ビタミンD濃度が「十分」に改善されたとの報告が上がっています。
また、含有量が5000IUや10000IUを毎日のように摂取すると今度は血中ビタミンD濃度が「過剰」となってしまい、悪影響が及んでしまうため適量は2000IUとなります。
もちろんビタミンDは肝臓で合成されるので、肝機能が落ちていると血中濃度は上がりにくくなってしまったり、脂溶性ビタミンなので肥満の方は血中のビタミンDのが脂肪に溶けてしまったりと人に依るところはあるので一概に2000IUが良いという訳ではないですが、良い効果が出やすくて悪影響が少ないと考えられるラインではないかと思います。
最後に
いかがだったでしょうか?出口の見えないこのコロナ渦の中ですが、そんな時にこそ健康でいるために必要なことをじっくり考えるきっかけにもなります。
自分の身体に本当に必要な栄養素を取り入れて元気で健康な状態で生活するため、是非ビタミンDを積極的に取り入れていきましょう。
参考文献
- ENERGYNOVA. 『Patterns of COVID-19 Mortality and Vitamin D: An Indonesian Study』
https://emerginnova.com/patterns-of-covid19-mortality-and-vitamin-d-an-indonesian-study/ - Michael F Holick. "Vitamin D deficiency". N Engl J Medactions. 2007 Jul 19;357(3):266-81.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17634462/ - 厚生労働省. 『5. 1. 2.ビタミン D』
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4j.pdf
It’s hard to find educated people about this topic, however, you sound like you know what you’re talking about! Thanks