今回は良質な睡眠をとるための方法について紹介しようと思います。

この記事はこんな人に向けて書いています

  • 夜なかなか寝付けない人
  • 高い寝具を買ったけど、それでも寝れない人
  • 寝具以外で、より睡眠の質を上げたいと思っている人

皆さんは、睡眠の質について考えたことありますか?人によってはなかなか寝付きが悪く、熟睡がほとんど出来てないと悩んでいる人もいるかと思います。昔まで私もその一人で、寝る直前までスマホを触っており、いざ寝ようとするとなかなか寝付けないなんてことがよくありました。電車の中や昼過ぎは寝たくなくても眠くなるのに何故か夜ベットにいざ入るとなかなか寝ることができません。

多くの人は睡眠の質を上げるとなるとまず考えるのは、寝具にこだわる事からだと思います。「人生の3分の1はベットの上なんだからマットレスや、枕には惜しみなくお金をかけるべきだ」と言っている人が周りにいないでしょうか。確かに、睡眠のための環境を整えることは大事ですが、睡眠の質を高めたかったらお金をかけることよりも大事なことがあります。

今回はその寝具にこだわる事よりも重要な事について具体的なアクションプランと併せて紹介していきます。

良質な睡眠をとるために重要なこと

結論から言ってしまうと、「自律神経を整える」です。

自律神経とは一言でいえば内臓器官の中でもとりわけ、血管をコントロールしている神経です。生命活動に欠かせない呼吸も実は自律神経がコントロールしています。

自律神経は交感神経と副交感神経の2つの神経から成り立っています。交感神経は心身をアクティブな状態にする働きがあり、血管が収縮して血圧が上昇し、興奮・緊張状態に近づきます。一方で副交感神経というのは心身をリラックス状態にする働きがあり、交感神経と反対に血管は緩み血圧が低下し、気分は落ち着く状態に向かっていきます。

この自律神経のバランスは日内変動と言って時間帯によって交感神経と副交感神経どちらが優位になるかは変動するようにできています。一般的に日が昇る朝方から昼過ぎまでは交感神経が優位となり、夕方から夜にかけては副交感神経が優位となります。

この日内変動によって夜になるにつれて副交感神経が優位となり、リラックス状態に向かっていき安らかに眠るというリズムを作ってくれています。

つまり、このリズムに沿って睡眠前は交感神経をできる限り刺激せずに副交感神経が優位となるような行動をすれば、良質な睡眠をとることができるということです。

昔の電気がなかった時代は夜に暗くなると自然と副交感神経が優位となっていましたが、現代の生活には深夜でも交感神経を刺激してしまうトラップが多く存在しています。私たちの脳は狩猟採集民の時からほとんど変化していないため、そのような刺激に順応することができずに日内変動によるリズムが壊されつつあります。

「リズムを壊さないためにも狩猟採集民のような生活をしよう!」とは言えないので、どのような行動が交感神経を刺激するのか、また副交感神経を優位にしてくれるかを知ることで睡眠の質向上につなげましょう。

強い光を放つものを控える

まず一つ目は強い光を放つものを控える、です。具体的にはテレビ、スマホ、パソコンの使用を控える事です。これらの機器から発せられる光は交感神経を刺激しメラトニンの分泌を妨げる上に副交感神経の働きを阻害してしまうため、控えましょう。特にスマホでSNSを使用している人は他人のコメントでストレスを受ける可能性があり、それによって交感神経が大きく刺激されてしまうため、特に注意です。

遅くても就寝の1時間前までには電源を切って通知が来ないようにして、ベッドから離れた場所に置いておくことが理想です。近くにあるとメッセージが来ていないかが気になってしまい、それが寝入りのノンレム睡眠の質を低下させることにつながってしまいます

また同様に部屋の明かりも暗めにするか白熱球などの暖色の間接照明にするなどして、光を弱めるとより寝入りがスムーズになります。

腸内環境を改善する

次は腸内環境を改善すると睡眠の質は向上します。腸内環境と睡眠に何か関係あるの?と思うと思いますが、腸内環境は生活を大きく変えるほどのインパクトを持っています。腸内環境がどれくらい生活に影響を与えているのかについて下記で述べているのでぜひ確認してみてください。

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そもそもですが、腸は血液を作る大元の器官です。私たちの体は血液の流れに沿って酸素や栄養素を細胞まで届けてくれます。しかしながら腸の状態が悪いと全身に十分な血液が行き渡らず、細胞が栄養不足になり免疫力低下や病気のもとになります。そしてその腸をコントロールしているのが自立神経です。腸と自立神経というのはお互いに影響し合うことがわかっており、熟睡スイッチを入れる副交感神経を活性化させるためにも腸内環境を改善することが効果的ということになります。

他にも理由はあります。熟睡ホルモンと呼ばれている「メラトニン」も腸と大きく関係しています。というのもこのメラトニンは熟睡を誘うホルモンなのですが、元はセロトニンという脳内物質から生成されています。このセロトニンですが、実は大半が腸壁で作られているんです。割合でいくと95%ほどが腸壁で作られ、残り数%が脳で分泌されています。それ以外にも幸福感に関わるドーパミンもセロトニンと同様に腸壁で大半が作られていることから、腸内環境を変えることがいかに重要かがわかるかと思います。腸内環境が悪いとセロトニンの分泌量が減少してしまうため、不眠や鬱の原因にもなります。ぜひ正しい腸活をして腸内環境の改善に取り組んでみてください。

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香りを活用する

副交感神経の働きを高めるには、嗅覚を活用した方法もあります。自身の好きな香りを嗅ぐ事で末梢神経の血流が良くなることがわかっています。末梢神経の血流が良くなると末端から体熱を放出し、体の表皮温度と深部温度の差が小さくなり、自然と寝付きが良くなります。

香りの中でも、特に睡眠の質を上げる香りとしてラベンダーの香りがあります。ある研究では、ラベンダーの香りを嗅いだ被験者の副交感神経を刺激し、体温、血圧ともに緩やかに低下して、誘眠効果の高いα波が増加したとの研究結果も報告されています。

その他にはヒノキやスギなどに含まれているセロドールと呼ばれる香りは交感神経の興奮を鎮めてくれる効果があることもわかってきています。ヒノキやスギを使った旅館にいくと心が落ち着く経験をした事がある方もいるかと思いますが、これにも理由がある事なのです。交感神経が優位となりやすい現代人はおすすめの香りと言えるでしょう。

とはいえ、香りは好き嫌いが出やすい領域なのであくまでも心地よいと感じる香りを選ぶのが重要かと思います。

528Hz帯のヒーリングミュージックを流す

嗅覚の次は聴覚です。音楽を聴くと心がリラックスできることがありますが、これは聴覚による癒し効果です。そしてその中でも愛の周波数とも呼ばれる528Hzの音楽は、聴くだけで自立神経を整えてくれて、ストレス緩和に効果のある幸せホルモンであるオキシトシンを活性化してくれることが分かっています。

そのため就寝のタイミングで528Hzの音楽を流す事でスムーズに最初の90分のノンレム睡眠に入ることができます。ただし、たとえ自立神経をととのえてくれるとはいえ、外部刺激であることには変わりないため、睡眠中にずっと流し続けると逆に睡眠の質を下げることにつながってしまいます。音楽の誘眠効果を活用するのであれば、ちょうど寝入るくらいのタイミングで切れるように再生時間を調整するのが好ましいです。

最近ではyoutubeなどで528Hzの音楽は潤沢にあるので、好みの音楽を選択しましょう。

最後に

最後にまとめです。

まとめ

  1. 睡眠の質を上げるには、睡眠前は交換神経を刺激せず、副交換神経が優位となる行動をとる
  2. 副交感神経が優位となる行動
      ①強い光を放つものを控える
      ②腸内環境を改善する
      ③香りを活用する
      ④528Hzの音楽を流す

いかがだったでしょうか。今回は「自律神経」に重点を置いて睡眠の質を上げるための方法について説明してきました。もちろん、睡眠の質を上げる方法というのは他にいくつもあるので、複数の方法を試してみて自分にとって効果がありそうだな、と思うものを取り入れてみてください。何よりもその行動を習慣へと昇華させるまでが一つの壁であるため、取り入れやすいものから実践することをおすすめします。

睡眠の質を高めることは、日々の生活をより良いものにするための土台です。体の健康はもちろんのこと、仕事のパフォーマンスを上げるためにも安らかな睡眠を手に入れましょう!