自然と健康には親密な関係があるのをご存知でしょうか。公園・庭園に行き、自然の中で過ごすことはストレス解消につながります。ハーバード大学医学部発表によると、週に120分以上自然の中で過ごすと健康レベルと幸福度が向上することがわかっています。
今回は、週に1回東京の公園・庭園に行く私が、今まで行った中でも特におすすめしたい東京の公園・庭園を10選ご紹介します。アクセスやおすすめの時期なども併せてまとめているので、気になった公園・庭園があれば今度の休日に訪れてみてください。
新宿御苑/新宿区・渋谷区
まずは絶対に外せないのが新宿御苑です。
新宿御苑は、新宿区と渋谷区を跨っている環境省所管の庭園です。
新宿駅近くにあり、高層ビルを背景に広大な緑と複数の庭園を楽しむことができるのが特徴の一つです。
私のおすすめは4月〜5月の藤棚とバラが見れる時期です。
藤棚は日本庭園に2ヶ所あるのでそこで見ることができます。
新宿御苑の藤棚といえば、新海誠監督の『言の葉の庭』で主人公の孝雄が「靴職人になりたい」と夢を語るシーンを思い浮かべる人もいるかもしれません。
5月になるとプラタナス並木近くにあるバラ花壇で、普段見ることのできない珍しいバラも咲きます。
実際に数えたことはないですが、110種類約500株ものバラが咲くようです。
これほど多くのバラが東京で見れるのは新宿御苑と旧古河庭園くらいだと思います。
また、この時期になると、春先の桜が散り始めて落ち着き始めるのと、まだ涼しくて天気が良いのでゆっくりすることができるのも良い点です。
天気が悪かったとしても、御苑内に温室があるのでその中で熱帯・亜熱帯の植物や洋蘭が楽しめます。
詳細情報
【住所】
〒160-0014 東京都新宿区内藤町11
【広さ】
約580,000㎡
【アクセス】
西武新宿駅 徒歩15分
新宿御苑前駅出口1 徒歩5分
新宿三丁目駅C1/C5出口 徒歩5分
【開園時間】
10月1日〜3月14日 9:00-16:00
3月15日〜9月30日 9:00-17:30 ※下記期間を除く
7月1日 〜8月20日 9:00-18:30
【休園日】
毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌平日)
年末年始(12月29日~1月3日)
【料金】※団体割あり
一般 500円
65歳以上 250円
学生(高校生以上) 250円
小人(中学生以下) 無料
【おすすめの時期】
桜の季節(3月下旬〜4月上旬)
藤棚とバラ(4月〜5月)
菊花壇展(11月)
【URL】
https://fng.or.jp/shinjuku/
代々木公園/渋谷区
代々木公園は元々、戦後米軍の宿舎だった場所で、東京オリンピックの選手村を経て公園になったという経緯があります。
そのような経緯もあって、比較的他の公園よりも芝生のエリアは少ない印象があります。
新宿御苑に並んで都内屈指の広さなので、公園1周するのは時間がかかります。
そのため、涼しくて過ごしやすい時期に行くのが良いかと思います。
私のおすすめは春先の桜の時期です。
もちろん、桜が綺麗というのもありますが、それよりもこの時期は集まっている方が特徴的で他にはない空間になっています。
ご家族で来ている方から、大学サークルの新人歓迎会、社会人同士の宴会、一人で缶ビール片手に酔いつぶれている人、珍しい格好している人、誰もが日常から解き放たれている姿がそこにはあります。
普段の生活に疲れた人はぜひ行ってみてほしい公園です。
詳細情報
【住所】
〒151-0052 東京都渋谷区代々木神園町2−1
【広さ】
約540,529㎡
【アクセス】
JR「原宿」駅 徒歩3分
東京メトロ千代田線「代々木公園」駅 徒歩3分
東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前」駅 徒歩3分
小田急線「代々木八幡」駅 徒歩6分
【開園時間】
常時開園
【休園日】
なし
【料金】
無料(一部有料施設あり)
【おすすめの時期】
涼しい時期(4月〜5月、9月〜10月)
【URL】
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index039.html
浜離宮恩賜庭園/港区
浜離宮恩賜庭園は潮入の池と二つの鴨場をもつ江戸時代の代表的な大名庭園です。
地図からも分かる通り、この庭園は海沿の立地です。
海沿の立地なので、海水を導き潮の満ち干によって池の趣を変える「潮入の池」を取り入れているのが特徴です。
その特徴を活かして広大な池が作られているのがポイントです。
そんな浜離宮恩賜庭園の中でも、絶対に寄ってほしいスポットが『中島の御茶屋』です。
茶室では季節の和菓子と抹茶を楽しむことができますが、何よりもそこから見える絶景が見逃せません。
茶室からは広大な潮入の池とそれを跨ぐお伝い橋、バックには真緑の木々と数えきれない高層ビルが並んでおり、ずっと見ていても飽きないほどの濃密な光景を楽しむことができます。
詳細情報
【住所】
〒104-0046 東京都中央区浜離宮庭園1−1
【広さ】
約250,215㎡
【アクセス】
都営地下鉄大江戸線「築地市場」駅 徒歩7分
ゆりかもめ「汐留」駅 徒歩7分
JR・東京メトロ銀座線・都営地下鉄浅草線「新橋」駅 徒歩12分
【開園時間】
9:00-17:00
【休園日】
年末年始(12月29日~1月1日)
【料金】※団体割あり
一般 300円
65歳以上 150円
(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)
【おすすめの時期】
菜の花畑(2月中旬〜3月中旬)
梅の時期(2月下旬〜3月上旬)
秋のコスモス(9月中旬~10月中旬)
【URL】
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index028.html
葛西臨海公園/江戸川区
葛西臨海公園は先ほどの浜離宮恩賜庭園と同様に海沿いにある公園の一つです。
『ダイヤと花の大観覧車』と呼ばれる日本最大級の観覧車やガラスドームが特徴の水族館があったり、対岸にはディズニーリゾートがあったりする公園なので家族連れや若いカップルが多い印象です。
公園と海岸沿いを散歩して、定番の観覧車に乗るのも楽しいのですが、私のおすすめはバーベキューです。
特に秋頃は、湿気が引いてきて気温も落ちてきて涼しいので、アウトドアのアクティビティに絶好のタイミングです。
広大な土地と海の風を感じながらするバーベキューは近所の川でするものとは大きく体験が異なります。
枠が埋まるのも早いので事前の予約を忘れずに。
詳細情報
【住所】
〒134-0086 東京都江戸川区臨海町6丁目2
【広さ】
約778,597㎡
【アクセス】
JR京葉線「葛西臨海公園」駅 徒歩1分
東京メトロ東西線「西葛西」駅「葛西」駅 都バス葛西臨海公園行き 約20分
【開園時間】
常時開園
【休園日】
なし
【料金】
無料(一部有料施設あり)
【おすすめの時期】
通年
【URL】
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index026.html
上野恩賜公園/台東区
上野恩賜公園は明治6年開園で、あのパンダで有名な上野動物園がある都立公園です。公園内には複数の博物館や美術館、図書館などの施設や神社があり、全てのスポットを回るには1日では絶対に足りないほど、充実した場所になっています。
上野恩賜公園は桜の名所でもあり、早咲きの寒桜から遅咲きの里桜まで約2か月ほど桜を楽しむ事ができます。
都内だと屈指の花見スポットで、山手線上野駅すぐという交通の便が良いということも重なり、例年沢山の方が桜を見にきます。
理想は3月下旬の満開の時期に花見ですが、人が多すぎて落ち着いて桜を見れないことが多くあります。
そのため、私のおすすめは少し遅めの4月中旬に花見をすることです。(ただ周辺施設が充実しているため、通年通して人は多いです。)
詳細情報
【住所】
〒110-0007 東京都台東区上野公園
【広さ】
約538,506㎡
【アクセス】
JR・東京メトロ銀座線・日比谷線「上野」駅徒歩2分
京成線「京成上野」駅 徒歩1分
【開園時間】
5:00-23:00
【休園日】
なし
【料金】
無料(一部有料施設あり)
【おすすめの時期】
寒桜から里桜までの季節(3月〜4月)
不忍池の蓮(7月中旬〜8月上旬)
【URL】
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jimusho/toubuk/ueno/kouenannai.html
国営昭和記念公園/立川市
国営昭和記念公園は、昭和天皇御在位50年記念事業の一環として米軍の立川飛行場跡地につくられた国営公園です。
広大な公園であることからも5つの区画に分けられているのが特徴です。全ての区画を1日で回るのはかなり大変かと思いますので、私のおすすめの区画をご紹介します。
私のおすすめは、国営昭和記念公園の最奥にある森のゾーンです。
森のゾーンは国営昭和記念公園のテーマである「緑の回復」を実現した自然的な木々が立ち込めるゾーンです。
特に、「こもれびの丘」周辺は、視界一面が緑で覆い尽くされ、都会の喧騒を完全に忘れて見知らぬ土地に来たかの感覚になります。
国営昭和記念公園のシンボルでもある秋の「かたらいのイチョウ並木」の銀杏、春先の「渓流広場」のチューリップ畑もおすすめです。
詳細情報
【住所】
〒190-0014 東京都立川市緑町3173
【広さ】
約1,800,000 ㎡
【アクセス】
JR中央線「立川」駅 徒歩10分
JR青梅線「西立川」駅 徒歩2分
【開園時間】
3月1日〜10月31日 9:30-17:00
※4~9月の土日祝日は18:00まで開園
11月1日〜2月28日 9:30-16:30
【休園日】
年末年始(12月31日~1月1日)
1月の第4月曜日とその翌日
【料金】※団体割あり
一般 450円
65歳以上 210円
小人(中学生以下) 無料
【おすすめの時期】
新緑の候(5月上旬〜6月上旬)
かたらいのイチョウ並木(10月下旬~11月下旬)
渓流広場のチューリップ畑(3月下旬~4月中旬)
【URL】
https://www.showakinen-koen.jp/
井の頭恩賜公園/武蔵野市
アヒルボートで有名な井の頭恩賜公園は、大正6年に郊外公園として開園している、100年以上の歴史のある公園です。
そんな歴史のある公園内には「三鷹の森ジブリ美術館」やテニスコート、野球場などがあります。
私のおすすめは、井の頭池でのバードウォッチングです。
井の頭恩賜公園はこの広い池とこんもりした樹林があるため、住み続ける鳥が年中見ることができます。
それに加えて秋から冬にかけてオナガガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロなどの冬鳥が来るため、かなりの種類の鳥を見ることができる貴重な場所でもあります。
水鳥が好きな方はぜひ行ってみてください。
詳細情報
【住所】
〒180-0005 東京都武蔵野市御殿山1丁目18−31
【広さ】
約42,000 ㎡
【アクセス】
JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺」駅 徒歩5分
京王井の頭線「井の頭公園」駅 徒歩1分
【開園時間】
常時開園
【休園日】
なし
【料金】
無料(一部有料施設あり)
【おすすめの時期】
池畔のサクラ(3月下旬)
井の頭池でのバードウォッチング(秋〜冬)
【URL】
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jimusho/seibuk/inokashira/index.html
皇居東御苑/千代田区
皇居東御苑は皇居附属庭園として整備されたもので、昭和43年から一般開園した庭園です。
御苑の中には、江戸城跡、大番所や百姓番所など歴史あるスポット、楽部庁舎や桃華楽堂などの文化的な建物があるのが特徴です。
そのようなここにしかないスポットも見逃せませんが、この御苑の自然も見逃せない美しさがあります。
私のおすすめは、5~6月の「二の丸庭園」です。
この周辺は5~6月頃になると、サツキが満開になり、綺麗なピンク色で辺り一面埋め尽くされます。池周辺も美しい状態を維持するために、枝の剪定や雑草の除去など手入れが行き届いているため、心地よく過ごすことができます。
また、5~6月であれば比較的涼しいので、近辺にある「和田倉噴水公園」もおすすめです。
詳細情報
【住所】
〒100-8111 東京都千代田区千代田1−1
【広さ】
約210,000 ㎡
【アクセス】
地下鉄各線「大手町」駅 徒歩5分
地下鉄千代田線「二重橋前」駅 徒歩10分
JR「東京」駅 徒歩15分
地下鉄東西線「竹橋」駅 徒歩5分
【開園時間】
3月1日~4月14日 9:00-17:00
4月15日~8月31日 9:00-18:00
9月1日~9月30日 9:00-17:00
10月1日~10月31日 9:00-16:30
11月1日~2月28日 9:00-16:00
【休園日】
月曜日・金曜日
年末年始(12月28日~1月3日)
【料金】
無料
【おすすめの時期】
涼しいサツキの時期(5月〜6月)
【URL】
https://www.kunaicho.go.jp/event/higashigyoen/higashigyoen.html
日比谷公園/千代田区
日比谷公園は先ほど紹介した皇居東御苑を南下するとある、明治36年開園の歴史ある公園です。
日比谷公園のシンボルでもある「大噴水」は毎日午前8時から午後9時まで稼動しており、24種類もの情景を表現することができます。
また、クリスマスマーケットや日比谷公園大音楽堂でのコンサートなど、通年イベントが多く開催されていたり、公園内に日比谷図書文化館という図書館があるのが特徴です。
ぜひ自然の豊かさだけでなく、文化施設に寄ってみてください。
詳細情報
【住所】
〒100-0012 東京都千代田区日比谷公園1
【広さ】
161,636 ㎡
【アクセス】
東京メトロ丸ノ内線・千代田線「霞ヶ関」駅 出口すぐ
東京メトロ日比谷線・千代田線・都営地下鉄三田線「日比谷」駅 出口すぐ
東京メトロ有楽町線「桜田門」駅 徒歩5分
JR「有楽町」駅 徒歩8分
【開園時間】
常時開園
【休園日】
なし
【料金】
無料(一部有料施設あり)
【おすすめの時期】
涼しい時期(4月〜5月、9月〜10月)
【URL】
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index037.html
等々力渓谷公園/世田谷区
等々力渓谷公園は多摩川に向かう谷沢川の流れに沿って作られた、都内では珍しい渓谷公園です。
等々力駅から向かって「ゴルフ橋」と呼ばれる赤い橋を脇から下ると、辺り一面緑に覆われます。
川のせせらぎ、草木の葉擦れ、鳥の声、さっきまで街中にいたのを忘れて自然に没頭することができます。
私のおすすめは新緑の候にこの空間を楽しむことです。
桜や紅葉、季節ごとの花も咲きますが、何よりもどこをみても緑に覆われた空間は都内だとかなり貴重です。
特に、緑が鮮やかな新緑の季節である、5月上旬〜6月上旬がおすすめなので、ぜひこの季節に訪れてみてください。
詳細情報
【住所】
〒158-0082 東京都世田谷区等々力1丁目22−26
【広さ】
30,210 ㎡
【アクセス】
東急電鉄大井町線「等々力」駅 徒歩3分
【開園時間】
常時開園
【休園日】
なし
【料金】
無料(一部有料施設あり)
【おすすめの時期】
新緑の候(5月上旬〜6月上旬)
【URL】
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/012/015/001/010/d00004247.html
以上いかがだったでしょうか。
自然の中に身を置くことでストレス解消をして、健康レベルを上げるためにも、今度の週末に気になった公園・庭園に行ってみてください。
また、他にもメンタルヘルスに関する記事をあげているので、気になるものがあればチェックしてみてください。
参考文献
- Susan Abookire, BSEE, MD, MPH, FACP, Contributor. "Can forest therapy enhance health and well-being?". May 29, 2020. Harvard Health Publishing Resources.
https://www.health.harvard.edu/blog/can-forest-therapy-enhance-health-and-well-being-2020052919948