自分が思い描いていた人生に全然ならない。
普段の生活の中で何がいけないのか、すべきではないのかを知りたい。
今回はこのような悩みに答えていこうと思います。
人それぞれに「人生をこうしたい」という目標や道を設定して努力することで、自分だけでなく周囲の人も幸せにしようとする人がいます。
そのような人に対して「意識高い系だな」「自分とは才能が違う」「環境に恵まれている」と言った人の足を引っ張るような発言をする人も少なからずいるのが事実です。
実際にはそのような声で目標や道を諦めるということは少ないかと思いますが、唯一その人生の足を引っ張ることのできる人がいます。
それは自分の心です。
目標を設定するのも、目標を挫折して楽な方に逃げるのも、言い訳するのも全て自分の心です。
- 自分の能力では無理だ
- もっと良い環境があったら上手くいった
- 時間がない
- 運が悪かった
- こんな事しても何も変わらない
今回はこの自分の心がやってしまいがちな自分自身の「人生の足を引っ張る5つの妨げ」と、それに対する「具体的な対処法」について紹介していきます。
何か目標を持っており、それのために今後も努力を続けていこうと考えている人の少しでも助けになれば幸いです。
人生の足を引っ張る5つの妨げ
先に結論を述べてしまうと人生の足を引っ張る5つの妨げは以下の通りです。
- 短期的快楽に流される
- 怒りに身を任せる
- 無気力状態
- 何にも集中してない
- 強い猜疑心
それでは一つずつ説明して行きます。
短期的快楽に流される
短期的快楽というのは下記のようなものです。
- アルコール
:アルコールは、一時的なリラックス感や幸福感をもたらすが、過剰摂取は依存性が高い - 糖質の過剰摂取
:クッキーや砂糖まみれのドーナッツ、うどんやラーメンなどの高糖質低タンパク質の食べ物ばかり食べる - ギャンブル
:ギャンブルには報酬感が関与し、これがドーパミンの放出を促す - スマホ
:SNSのチェックやゲームへの過度な依存 - ゲーム
:ビデオゲームやオンラインゲーム、スマホアプリへの過度な依存 - 衝動買い
:本当に欲しいと思ったものではなく、ストレス解消が目的の買い物 - プロクラストネーション(引き伸ばし)
:タスクの先延ばしや怠惰な生活態度。ドーパミンの正常な調節を妨げ、ストレスと焦燥感を増加させて人の「実行力」を低下させる
上記はどれも絶対にやってはいけない、というものではなく、自制心を働かせて依存しない範囲で自分への報酬とするのであれば問題ないと考えています。
しかし、自制心が働かずに短期的快楽に流されてしまうと以下のように今この瞬間を台無しにしてしまう可能性があります。
- 大事な場面でもスマホに通知が来ていないか気になる
- 食べても食べても甘いものが食べたくなって集中できない
- 時間はあるけど面倒くさいから明日やろう
- 飲んでないとやってられない
このような状態になっているのであれば、原因となっている短期的快楽との距離感を見直すべきでしょう。
怒りに身を任せる
イライラしたり、他人の言動に対して強い反発をして周囲の人と気まずくなった時はありますでしょうか。
怒りというのは使い方を間違えると、人生を台無しにする非合理的かつ低次元なコミュニケーションになります。
怒りというのは以下のような種類があります。
- イライラ(Irritation)
:軽度の怒りで、小さなことや些細なトラブルに対する反応 - 不満(Frustration)
:目標を達成できなかったり障害に遭遇したりすることで生じる怒り - 憤慨(Indignation)
:不公平や不正義に対する怒りで、他人や仕組みによる不当な扱いに対する強い感情 - 怒りの爆発(Rage)
:非常に強い怒りの表れで、暴力的な行動や攻撃的な言葉を伴う怒り - 怒りの抑圧(Suppressed Anger)
:怒りを抑えて感じ、表現しない状態です。長期的なストレスや感情の不安定さを引き起こすことがある - 反動的怒り(Reactive Anger)
:他人の行動に対する反応としての怒り - 内向的怒り(Inward Anger)
:怒りを自分に向け、自己評価や自己嫌悪の感情を引き起こす - 正当な怒り(Righteous Anger)
:不法行為に対する怒りで、個人や社会の改善を求める目的で使われることがあります
「正当な怒り」を除いて、怒りというのは合理的判断が伴っていない場合が多くあります。
怒りに身を任せて合理的判断ができないと、それだけで大切な人間関係や積み上げてきた努力を台無しにしてしまう危険があります。
怒りというのは外部からの刺激に対して反応をしている証拠です。この反応を改善することが重要になってきます。
- 反射的反応
:天敵を見つけた時に心拍数が上がる、目の前に物が急接近すると目を瞑ってしまうなど、咄嗟に出る反応 - 主体的反応
:外部の刺激に対して何かしらの意味づけをして「解釈・判断」を行い、それに対して行う反応
大半の動物は前者の「反射的反応」しかできないのに対して、人は「主体的反応」をすることができます。
この「主体的反応」は、刺激に対して適切に対処するための行動を選択するという、人によってどのように反応するのかを選択することができます。
例えば、地域のボランティア活動をしている人を見て「素敵だな」「自分もこの方のような利他的な人になりたい」と思う人もいれば、「偽善だな」「自分ならこうやるのに」といったことを思う人もいるかもしれません。
こういった事に限らず、目や耳、手や舌などの五感から刺激が入力されるとそれを解釈・判断をして、反応を繰り返しています。
したがって、他人から悪口を言われたり思った通りに物事が上手くいかないといった刺激に対して、怒り(反応)に身を任せるのかはその人の解釈・判断次第ということです。
怒りで今まで積み上げてきたものを台無しにしないためには、合理的に解釈・判断ができる精神的な安定が必要です。
精神的な安定を保つための方法は後ほど紹介します。
無気力状態
最近の生活を振り返って以下のような状態になったことがある方は無気力状態になっている可能性が高いです。
- 何か新しいことを始めたり、目標に向かって取り組むモチベーションが全く湧かない
- 以前楽しんでいたことに対する興味がなくなり、何をするにも楽しさが感じられない
- 友人や家族との交流を避け、孤立した状態になりつつある
- 活動的でなく、日常的なタスクに対するエネルギーに苦痛を感じるようになった
- 自己ケアがおろそかになり、食事や睡眠、体の健康に注意が払われなくなった
- 感情のコントロールが難しくなり、怒ったり落ち込んだりすることが多くなった
無気力な状態は、さまざまな要因によって引き起こされます。例えば以下のようなものです。
- ストレス
:長期間にわたる慢性的なストレスや過度のプレッシャー - 抑うつ
:抑うつ症状は化学的な不均衡や心理的要因によるもの - 栄養不良
:偏った食事、過食による体への大きな負担 - 睡眠不足
:良質な睡眠を取れておらず脳が十分に休んでいない、寝過ぎも良くない - 運動不足
:座りっぱなし、定期的な運動習慣がない - 孤立感
:社交的な孤立や孤独感 - 人生の変化
:大事な人の喪失、失職など、人生における重要な変化 - 身体的健康
:慢性的な痛み、睡眠障害、慢性疾患など身体的な健康状態の悪化 - 精神的健康
:トラウマ、恐怖、不安などの精神的な健康状態の悪化 - 薬物乱用
:薬物やアルコールの乱用
特にインパクトの強いのが「ストレス」「睡眠不足」「人生の変化」です。
感情論で気持ちを奮い立たせようとしても長期的な回復につながらないため、上記から心当たりのある原因を見つけて行動を変えることが重要になります。
長期的な無気力感は、抑うつ症状やストレスなどの精神的な問題の兆候で、適切なケアや専門家のサポートが必要な場合があります。そのような場合は近くの精神科に行くことをおすすめします。
何にも集中していない
子供の頃は朝から夕方まで夢中で遊んでいたのに、大人になってから20分のアニメも集中して観れないという人が増えています。
アニメに限らず、仕事や読書、趣味の最中でも意識は上の空で目の前のことに集中できていないということはないでしょうか。
集中力を妨げる原因はいくつかあります。
- スマホ依存
:SNSの通知やゲームなどのドーパミンの分泌を促すようなアプリ全般 - 疲労
:長時間の肉体的または精神的な活動によって体力が消耗する - 寝不足
:睡眠不足による眠気や注意力の低下 - 単調なタスク
:単調で興味を引かないタスクを続けているとき。 - 周辺環境
:騒々しい、寒い・暑い、椅子の座りやすさ、他の人の会話などの環境下 - 身体的な不快感
:痛み、体調不良など - 心理的な要因
:不安、抑うつ、ストレス、過度の心配事など
この中でも依存度が高くなる傾向にあるスマホは特に注意が必要です。
スマホを持っている人が1日にスマホを触る平均回数は2600回を超えると言われてます。起きている時間を16時間とすると、なんと22秒に1回触っている計算になります。
このことからも、スマホがいかに行動を阻害して目の前の集中したい事の妨げになっているかが分かります。
もし、スマホのせいで目の前のことに集中できないのであれば「スマホを別の部屋に置く」「電源を切る」「家族に預かってもらう」などの対策を考えて、すぐに触ることができない環境を作るようにしましょう。
スマホが脳に与える影響について知りたい方は以下の本が実証実験を元に記載されていておすすめです。
強い猜疑心
猜疑心とは「人の言動を素直に受け取らず、疑ったり妬む気持ちを持つこと」を指します。
- 笑顔で接してくれているけど、どんな企みが隠されているかわからない
- 他の人と話している時に、自分の悪口を行っているんじゃないか
- 視線が合ったけどもしかして笑われているんじゃないか
- 不満はないと言っているけど、本当は何かに気づいて欲しいんじゃないか
- 誠実に接してくれているけど、実は浮気してるんじゃないか
- うまくおだてていいように扱われるんだ
強い猜疑心を持つ人は、「騙されたり傷つけられたりすることを極度に警戒する」という心理的特徴があります。
対面の相手や職場の同僚といった人間関係において、猜疑心が強い人は相手の言動や態度を素直に受け取らず、「自分を騙そうとしていないか」「裏があるんじゃないか」と隠された意図や悪意を疑うことで傷つかないように自らを守ろうとします。
このような強い猜疑心は自己肯定感を下げ、周囲から以下のように思われて人間関係を悪化させてしまいます。
- あの人には何をしても謝ってくるから、こちらが申し訳ない気持ちになる
- ずっと疑われ続けて辛い
- 不信感を持たれないように一層気をつけないと
もちろん、何でも間に受けるべきということではないので、騙されないためにも適度に疑いを持つ心は持っておくべきでしょう。
対処法
5つの妨げが分かったからといって、今からすぐに気持ちを切り替えよう、ということができるほど人の心は機械的に変わってくれません。
集中しようと思ってもいつの間にかにスマホに手が伸びているし、人に非難されたら辛いし、時には無気力状態で何もしたくないこともあると思います。
人生の足を引っ張る5つの妨げに対して、気持ちを変えるのではなく行動を変えることが重要です。
具体的には以下の行動がおすすめです。
- 瞑想
- 朝断食
- 睡眠優先の生活
- 環境を整える
それでは一つずつ説明していきます。
瞑想
以下の妨げに対して有効
- 短期的快楽に流される
- 怒りに身を任せる
- 何にも集中していない
- 強い猜疑心
瞑想をするということは、悩みや恐れというものから意識を切り離すことです。
切り離した意識を「今この瞬間」に持ってくることで、過去と未来を考えることで掻き立てられていた不安を取り除き悩みや恐れを解消してくれます。
例えば、全力疾走中の時や、溺れかけている時に「明日の晩御飯なんだろう」と考えることはないように、その場に全意識が向いている状態で未来のことや過去の事を考えたりはしないかと思います。
「今この瞬間」に意識が向を向けて意図的に「気づき」を与えることが瞑想の本質です。
瞑想にはいくつか種類がありますが、ここでは基本的なマインドフルネス瞑想法について紹介します。
マインドフルネス瞑想法のやり方
基本姿勢をとる
- 椅子に座ったら背筋を伸ばす(骨盤から首筋まで背骨がまっすぐになっている感覚)
- 腹筋は力を入れず、手は太ももの上に置く
- 意識に集中するために、目を閉じる
意識を体の感覚に向ける
- 手が足に触れている感覚、お尻が椅子に触れている感覚、体が触れている感覚に意識を向ける
- 体が重力で下に引っ張られる感覚に意識を向ける
呼吸に注意を向ける
- 鼻呼吸をする時に、鼻を通る空気、空気が出入りして上下する胸・お腹の感覚を意識する
- 無理に深呼吸する必要はなし(カウントするのも意識が呼吸からずれてしまうため不要)
呼吸に雑念が浮かんできたら
- 雑念が浮かんできたことに「気づき」、注意を呼吸に意識的に戻す
- 雑念はDMNの活動で生じるのは当然なので、自分を責めるない
毎日続ける
- これが一番難しいが、毎日続けると徐々に疲れにくい脳が出来上がる
- まずは1日5分から始める
- 習慣化するためにも、できれば毎日同じ場所、同じ時間に行うのがおすすめ
他にもいくつかの瞑想法について以下で書いています。
朝断食
以下の妨げに対して有効
- 無気力状態
- 何にも集中していない
朝断食というのは、朝に限定して断食を行うことを指します。
私自身、朝断食はずっと続けていますが、不調は特になく高い集中力を維持する上で重要な習慣になっています。
朝断食をする上でのポイントは以下の通りです。
- 断食時間の目安は16時間
- 慣れるまでは朝に軽食を摂る
断食時間の目安は16時間
断食する上で考える必要があるのが「何時間くらい断食すれば良いのか」ということです。
断食時間は長ければ長いほど、食欲で集中力を掻き乱されることが減り、自制心が高まります。
一方で全く食事を摂らないというのは栄養失調を引き起こし、体に大きな負担をかけることになります。
そこで、無理はせずに健康の観点でも目安としてほしい断食時間があります。それが16時間です。
16時間断食する場合の理想の食事スタイルは以下の通りです。
20時ごろには夜ご飯を食べて、次の日は朝断食、昼になったらいつも通り12時からお昼ご飯を食べる、というスタイルです。
断食時間帯に睡眠を入れているため、比較的容易に16時間の断食を達成することが可能であるという点がメリットです。
人によって個人差はあるためこのスタイル以外自分に合った朝断食のスタイルがあるか、自分の体と相談しながら実践してみてください。
慣れるまでは朝に軽食を摂る
朝断食が集中力に良いと言われても、今まで習慣にしていた朝食を急に抜くと、初めのうちは空腹感を強く感じることが多くあります。
強い空腹を感じていると食べ物のことで頭がいっぱいになり、目の前のことに全く集中できなくなります。
目の前のことに全く集中できなくなった時は空腹感を我慢するのではなく、軽い朝食を摂って空腹感を解消することを優先しましょう。
どのようなことも徐々に体を慣らしていかないと、体にとっては強い負荷がかかります。
慣れるまでは軽く朝食を摂るようにしましょう。
私のおすすめは、個包装になっている素焼きナッツです。
特にナッツは、ビタミンEやオメガ3を多く含んでおり、脳の老化予防にもつながります。
また、朝断食の他の効果やポイントについては以下で書いています。
睡眠優先の生活
以下の妨げに対して有効
- 短期的快楽に流される
- 無気力状態
- 何にも集中していない
特に、日中の集中力を持続するために不可欠なのが良質な睡眠です。
睡眠不足は前頭前野機能が低下するため、判断能力の低下、ストレス耐性の低下、そして集中力の低下につながります。
よく徹夜して勉強したり仕事をする方がいますが、睡眠不足の状態では生産性は落ちていますし、記憶の定着もしづらくなっているので非常に効率が悪い状態と言えます。
睡眠というのは体を休めるというだけでなく脳を整理整頓する時間でもあります。
寝ている間も脳は動いていますが、睡眠が深くなるほど脳波の振幅は大きくてゆっくりとしたものになります。この間に日中に見たことや聞いたことなどの情報を記憶として定着させようと働きます。
日頃の集中力を回復し、無気力状態とならないために重要なことは3つです。
- 入眠90分の睡眠の質を上げる
- 集中したいことは早起きして朝やる
- 集中する対象しかできない環境を作る
入眠90分の睡眠の質を上げる
睡眠時間を確保するということも重要ですが、それと同じくらい睡眠の質というのは日中の集中力に大きく影響します。
睡眠の質を決める最も重要な時間帯というのが入眠後90分までです。
この90分は睡眠の中でも最も眠りが深いノンレム睡眠となっており、睡眠全体に占めるノンレム睡眠の大半はこの寝入り90分のノンレム睡眠です。
ノンレム睡眠の質が良いほど心身ともにリラックスすることができ、自律神経が整うだけでなくホルモンバランスが良くなります。
特に人の成長に関わるグロースホルモンはこの90分のノンレム睡眠時に睡眠全体における70%が分泌されます。
これによって日中の疲労回復や損傷した神経細胞の補強をしてくれます。
したがって、日中消耗した集中力を回復し、翌日も高い集中力を発揮するためには、入眠90分の睡眠の質を上げることが重要になります。睡眠の質を上げる方法については下記を確認してみてください。
集中したいことは早起きして朝やる
人の意志力というのは悩んだり意思決定を繰り返すことで消耗することは説明した通りです。
どうでも良いことに対する意思決定を工夫して減らしたとしても、夜には意志力が尽きてしまっている可能性が高いため、仕事終わりの夜から頑張ろうとしても、集中力が続かないことがあります。
一番意志力が高くて集中力を維持することが出来る時間帯というのは朝です。
朝にやりたいこと・やるべきことに集中して取り組むことで、夜に取り組むよりも何倍もの生産性を出すことができます。
まずは朝の起床を1時間早めて、その1時間で集中したいことに取り組んでみましょう。もちろん、その分の睡眠時間を削るわけにはいかないので、夜寝る時間を1時間前倒しにする必要があります。
もしあなたが夜に集中したいことを実践しているのであれば、その時間は寝てその分を朝に持ってくることをおすすめします。
作家の村上春樹、アップルCEOのティムクック、パナソニック創業者の松下幸之助、エジソンなど偉業を成し遂げた人の多くが早起きであることがわかっています。朝早くに起きて活動するということが、成果に直結するとこれらの人は分かっているのです。
環境を整える
以下の妨げに対して有効
- 何にも集中していない
「今日は集中して溜まった仕事を終わらせよう」と思っていても、すぐに集中力が切れてしまい、どうして自分はこんなに気が散ってしまって精神力がないんだろう、と自己嫌悪になることも人によってはあるかもしれません。
気合でなんとか集中する!というのは、その日のモチベーション頼りになってしまい継続性に欠けます。
調子が良い時は集中できますが、落ち込んでいたり悩みや不安が募っているときはすぐ気が散ってしまったり、とモチベーションをコントロールするのは難しいものです。
そのようなときは自分自身を変えようとするのではなく、環境を整えることが重要です。
環境を整える上で、重要なポイントは3つです。
- スマホを近くに置かない
- 余計なものはしまう・片づける
- 集中する対象しかできない環境を作る
スマホを近くに置かない
勉強しようと図書館に行ったのに、勉強の合間についついスマホに通知が来ていないか確認してしまう。そういった経験がある方は多いかと思います。
サイレントモードに設定して、すぐ使わないようにバックの中にしまっとけば良いと考えますが、実際にはスマホを使わなかったとしても、近くに置いておくと人の注意を引きつけてしまう力を持っている事がわかっています。
これはスマホに手を伸ばして確認出来るという選択肢が頭に残ってしまい、注意が目の前のことに全て向かないことが原因です。これは空腹の中、甘い匂いのするフレンチトーストを目の前に置かれているのと同じようなものです。
ついでにですが、これは寝ている時も同じようなことが起きており、寝室にスマホを置くだけで睡眠の質が低下するという報告もされています。
身近に置いてしまいがちなスマホですが、近くに置かない習慣をつけるようにしましょう。
おすすめは玄関に充電スタンドを設置して、離れた場所にスマホの居場所を作ることです。
これによって基本的に生活範囲とスマホを物理的に隔離することが出来るので、集中力を維持することができます。
余計なものはしまう・片づける
実はものが散らかっている部屋というのは、それだけで人の集中力奪ってます。
これは、周囲に何か障害となるものが視界に移ると、それを不安や恐怖などの感情を司る扁桃体が活性化してしまうからです。
目の前のことに集中したくても、無意識でそのものに注意が向いてしまうため、物が多くある部屋というのはそれだけで集中力を奪ってしまいます。
つまり、デスクの上や家の中に余計なものが出ていてキレイに保たれていないと、勉強や仕事に向かう集中力が低下してしまいます。
部屋をきれいにする・物が少ない環境を作るということは集中する上で重要なことです。
つい部屋にものが散らかってしまう人はものを持ち過ぎているのかもしれません。ぜひ断捨離してみましょう。
集中する対象しかできない環境を作る
集中したい環境を作るために、「食事・寝る部屋」「集中する部屋」のように、空間的に分けるという方法があります。
ものが散らかっていると集中できない、という話と似た話ですが、座り心地の良いソファやベットがある近くに作業机があると、それらの誘惑に意識が取られて集中できないということが起きてしまいます。
理想は、集中したい部屋は集中したいことしかできない環境であることが望ましいです。
自宅で集中するためだけの部屋を作るというのは難しいという方は、近くのカフェを代わりに集中する環境として使うのがおすすめです。
もし、カフェを集中する環境として使うのであれば、必要なもの以外持ち歩かないようにしましょう。できればスマホも必要なければ家に置いておきたいところです。
そのようにして勉強や仕事など、それ以外できない環境を作り出すことで他のことに気を取られなくなるので、集中力を持続出来るようになります。
ぜひ実践してみてください。