今回は私が実践してきた本当におすすめしたい人間関係の習慣についてTOP15を紹介します。私個人が人間関係について深く述べることはできません。なので専門家の本や論文をもとに効果的であると実感しているものを紹介します。一つでも新しい発見があればぜひ実践してみてください。
尊敬できる人と付き合う
偉人による数々の名言の中で、以下のようなものがあります。
あなたの周りの5人の平均があなたである
ジム・ローン/起業家
この言葉はアメリカの起業家であり、若くして一流企業のコンサルタントとしても活動し、31歳で億万長者となったジム・ローン氏が残した言葉です。
「5人の平均」というのは、何を好み、何を選択するのかといった「性格」だけでなく「年収」や「考え方」も周囲の平均に近くなるということです。
「毎日本を読むのが当たり前な人たち」といれば自分も本を読むようになり、「小さなことでも感謝を忘れない人たち」といれば自分も感謝をしっかり伝えるようになり、「年収が1億の人たち」といれば自分も年収1億に近づくということです。
もっと良い考え方を身につけたり、より努力して成長したいと思うのであれば「尊敬できる人たち」と付き合うことをおすすめします。
あなたの周りに特定のポイントが尊敬できる人はいますか?
既に関わりがあればその人との親睦を深め、もし近くにいないのであれば新しいコミュニティに飛び込んで探すのも良いでしょう。
愚痴をよく言う人とは距離をおく
「腐ったリンゴ」があったら、あなたはどうしますか?
先ほどの「あなたの周りの5人の平均があなたである」という名言は良い特徴だけ影響を受けるわけではありません。悪い特徴も影響を受けます。
居酒屋に「上司や家庭の悪口を言い合って盛り上がっている人たち」がよくいますよね。いざ自分がその輪の中にいると、初めのうちは「悪口言うなんて気分悪いな」と思います。しかし、そのような悪口を言い合うことが当たり前となり、その雰囲気に慣れてくると、いつの間にか自分が悪口を言っている側になっています。
悪習慣を続けているコミュニティにいるとそれを悪いことだと思わなくなってしまいます。
「愚痴が全く言えない環境なんて息苦しい」「生産的ではないと分かってていてもつい悪口を言いたくなってしまう」という人もいるかもしれません。しかし、すでに愚痴を言い合っているコミュニティにいるからそう思うのかもしれません。
残念ながらそのような悪口を言い合うコミュニティに所属し続けると人間関係を悪化させるだけでなく、メンタルにも悪影響でしかありません。
間違っても愚痴を言い慣れている人の性格を変えようとするのはやめましょう。多くの場合そのような人たちは変わりません。
愚痴をこぼすような人に大切な時間とメンタルを奪われないようにするためにも、早めに距離をおくことをおすすめします。
怒りで人間関係を壊さないように自制する
店員に怒鳴っている人や駅で暴言を吐いている人を想像してみてください。何があったか気になりますが、少なくとも「この人と仲良くしたくなった」と思わないですよね。
怒りは今まで積み上げてきた人間関係を一瞬にして破壊します。
怒りは私たち全員が経験する自然な感情です。しかし、怒りに支配されると人間関係に深刻なダメージを与えるため、怒りをどう扱うか次第で周囲の人間関係の質を大きく左右します。
したがって、怒りで人間関係を壊さないための方法をあらかじめ知っておくことが重要になります。
突発的な怒りで人間関係を壊さないようにするために以下の4点です。
変えられないことを考えるべきではない理由
- 怒りの原因を理解する
怒りの背後には多くの要因がある。例えば不満、失望、不公平感、受けた傷害など、さまざまな原因が怒りを引き起こすことを理解する。 - 自己認識の重要性
自分の感情を理解し、怒りが高まる兆候を早期に察知することが重要。これにより、感情が爆発する前に対処することが可能になる。 - 対処法の選択
怒りを感じたとき、深呼吸、一時的な離脱、思考の転換、話し合いなど、さまざまな方法で対処する。 - 長期的な解決策
ストレス管理、カウンセリング、マインドフルネスの練習など、怒りを管理するための長期的な方法を探す。
言葉づかいを正す
私はマナー講師ではありませんし、言葉づかいが完璧というわけではありませんが、常日頃から相手に悪印象を与えない言葉づかいをするように心がけています。
言葉づかいはその人の印象を大きく変える力があります。丁寧な言葉を使う人ほど堅実で真面目な印象を与えますが、汚い言葉を使う人ほどその逆の印象を与えてしまいます。
髪の毛を整えてスーツをバッチリ着こなしているビジネスマンでも「ワンチャンあり」「やばいっすね」と言っていたら軽薄な印象になります。
また、言葉づかいが極端に汚いと、良識のある人から順に自然と離れてしまいます。言葉づかいが汚くて良いことは何一つありません。言葉づかいが汚くても許容されるのは良くて大学生まででしょう。もし言葉遣いが汚いと指摘されたり自覚があるならば、すぐに改善に向けて直していくべきです。
もちろん丁寧すぎる言葉づかいは、相手に壁を感じさせてしまう場合もあるので少し砕けたほうが良い場面はあります。例えば、芸人が丁寧すぎる言葉だけ使っていても面白くはないですからね。ただ、大半の人は不要なはずです。
ではどのような言葉を避けるべきでしょうか。例えば以下のような言葉づかいです。
避けるべき言葉づかい
- 「くそ」や「ちくしょう」などの咄嗟に出る言葉
- 「死ね」や「消えろ」などの相手の存在を否定する表現
- 「バカ」や「アホ」などの侮辱的な言葉
- 「うるさい」や「黙れ」などの命令的な言葉
- 「てめえ」などの攻撃的な呼びかけ
上記は極端な例ですが、このような言葉を1回でも使うと、相手は「汚い言葉を使う人」という印象を持ちます。この悪い印象を覆すのは相当大変です。
時間泥棒とは距離をおく
人の時間というのは命そのものです。
誰もが寿命があり、この世で生きていられる時間というのは限られています。その限られた中で、大切な人との時間を過ごしたり、自分の趣味や仕事に没頭することでより充実した生活をしようとしている人が多くいます。
しかし、時間は無限にあると勘違いして、無駄に人の時間を奪う人が中にはいます。
例えば以下のような行動をしている人です。
無駄に人の時間を奪う行動
- 約束の時間に遅れる
- 無計画な打ち合わせをする
- 聞きたくもない説教や自分語りをする
- 集中しているところに何度も割り込む
このような行動をする人は、人の時間を奪っているという意識は低くなっています。
「この人に関わると時間がなくなる」と思われ、どんどん人が離れていきます。相手の時間を尊重しないと、相手から嫌われてしまいます。
もし自身に心当たりがあれば行動を見直しましょう。お互いに時間を尊重し合える関係になれば、いい時間を過ごせる関係になれるはずです。
逆に時間をむやみやたらに奪ってくる時間泥棒が近くにいたら、できる限り距離を置くことをおすすめします。
些細な事でもかならず感謝する
この世にやってもらって当たり前のことはありません。
あなたは次のような状況でも感謝の気持ちを持つことができていますでしょうか。
- 家に帰ったら温かいご飯が用意されている
- 時間通りに電車が到着する
- 友人が予定を合わせて会ってくれる
- 職場の上司がご飯に誘ってくれた
もし「やってもらって当たり前」という感情が少しでもあるのであれば一度立ち直って考えたほうが良いかもしれません。
「やってもらって当たり前」とする人々の末路は幸福とは言えません。なぜなら他人に感謝することができず、現状ですら満足していない可能性が高くなるためです。
この考え方は他力本願で周囲に支えられていることが前提です。もしその支えがなくなり自分の思い通りにならないと不満を抱き、他人に動いてもらうために高い代償を払うことが多いため、幸福度は低くなります。
ぜひ、今日からどのような些細なことでも必ず感謝するようにしましょう。
約束を守れなかったらかならず謝る
約束を破ったら小さなことでも必ず謝るべきです。
約束を交わすと、少なからず相手に対して「この取り決めをやってくれるだろう」という期待が生まれます。その期待通りにやってくれなかった時、それは期待から失望に変わります。「+1」だった信頼が「-1」に変わるイメージです。
「そんなことはどうでも良いじゃん」と約束を軽視して自分を納得しようとすると大きな溝が生まれる可能性があります。自分にとっては大した約束ではないと思っていても相手にとっては大切な約束だった、ということもあります。
- 3時に電話すると言って3時5分になってしまった
- 「映画の時間を調べておく」と言って忘れてしまった
- あとでメールを送っておくと言って忘れてしまった
「約束を守れるように工夫と努力をすべき」ということはありますが、不測の事態で約束を守れなくなってしまうという場合もあるでしょう。なので、どれだけ小さな約束でも守れなかったら必ず謝って誠意を示すべきだと思っています。
もちろんそれで綺麗さっぱり信頼を取り返せるということはありません。少しでも相手の立場に寄り添って反省の色を見せることはそれ以上信頼を落とさないためにも必要だと思います。
相手の理解に徹する
もしあなたが周囲の人にもっと理解されたい、知ってもらいたいと思うのであれば、まずは相手のことを理解することに徹底することが極めて有効です。
心理学において返報性の法則というものがあります。
返報性の法則とは、相手から受けた好意などに対し「お返し」をしたいと感じる心理のことです。
奢ってもらったら金銭的なお返しをしたくなる、花束をもらったらお礼に花束を送り返したくなるといった心理です。
これはものに限らず、行動においても同様の法則が当てはまります。
「何が好きで、どのようなことに興味があるのか、なぜそのことに興味があるのか、そう思うようになったのはなぜなのか、もっとあなたのことを教えて欲しい!!」と頭がぶつかる勢いで相手のことを知ろうとしましょう。
相手は自分のことを興味持って知ろうとしてくれているあなたを見て好印象を持ちやすくなります。その結果として、返報性の法則より、相手もあなたのことを理解しようと努めてくれるのです。
本当に話が面白い人を除いて、自分語りや説教など好んで聞いてくれる人は滅多にいません。まずは相手を知ること、理解することに徹しましょう。
相手の話をもっと聞く
私もですが、相手の話をよく聞くことができていない人が沢山います。
無意識にやってしまいがちですが、相手が話をしている間に「次に何を言おうか」と考えて話をほとんど聞いていないというパターンが一番多いかと思います。
話を聞いていないと、相手は「自分の話を聞いてくれていないな」と気づきます。
コミュニケーション上達系の本でよく書かれているのメッセージがあります。それは「コミュニケーション能力が高い人は聞く力が高い」と言うことです。
自分の言いたいことがあっても、まずは相手の話を最後まで耳を傾けるのです。
しっかり話を聞いてもらえていると感じると、相手は好感を抱きます。その結果として、相手の長所を見つけられたり、その人との関係をより良好なものへと変えてくれます。
私も自分が話したいことに意識が向いてしまい相手の話をしっかり聞けていない時もあります。そのような時に「相手の話をもっと聞くべき」ということを思い出して、理解に徹するように心がけています。
周囲の人に頼る
私は小学生のころ、「周りに迷惑をかけてはいけない」と教わりました。
それ以降周りに迷惑をかけないように心がけていました。自分勝手な行動が少なくなり人に迷惑をかけることが減ってきたと同時に、周囲の人に頼ることが出来なくなっていることに社会人になってから気づきました。
人間は誰しも一人で生きていくのは困難です。1日の中で1回も人と会っていなくても、電気・水道・ガス・スマホ・住居など他の人やシステムの力に頼って生活している人がほとんどです。
毎日使っているインフラは「当たり前のもの」と思って頼っているにも関わらず、直接誰かにお願いして頼ろうとすることを遠慮する人がいます。
もちろん、面と向かって何かをお願いするのは否定されることもあるので初めのうちは「怖い」と感じることもあります。
しかし、もしあなたが誰かの助けを必要としているのであれば、絶対に周囲の人に頼るほうが良いです。
相手にとって大きな負担がなく、誠実に接しているのであれば大半の人は受け入れてくれます。
また、相手が頼み事を気持ちよく受け入れやすくするためのポイントは3つあります。
頼み事をする時のポイント
- 仲間意識を持つ
丸投げするのではなく「一緒に〜してくれない?」のように仲間意識を持つような頼み方をする。ただし、本当に自分も一緒にできる場合に限る - 相手に有効性を示す
「〜ができる経験にもなると思うんだけど、どうですか?」と頼み事をすると相手にとってどのような影響があるのかを伝える。過度に表現すると餌で釣っているかのような印象を受けるので控えめに示す - 自尊心に訴える
「〇〇さんにしかお願いできない」と相手の自尊心に訴える頼み方は有効。ただし嘘はつかないようにする
強い猜疑心をなくす
猜疑心とは「人の言動を素直に受け取らず、疑ったり妬む気持ちを持つこと」を指します。
- 笑顔で接してくれているけど、どんな企みが隠されているかわからない
- 他の人と話している時に、自分の悪口を行っているんじゃないか
- 視線が合ったけどもしかして笑われているんじゃないか
- 不満はないと言っているけど、本当は何かに気づいて欲しいんじゃないか
- 誠実に接してくれているけど、実は浮気してるんじゃないか
- うまくおだてていいように扱われるんだ
強い猜疑心を持つ人は、「騙されたり傷つけられたりすることを極度に警戒する」という心理的特徴があります。
対面の相手や職場の同僚といった人間関係において、猜疑心が強い人は相手の言動や態度を素直に受け取らず、「自分を騙そうとしていないか」「裏があるんじゃないか」と隠された意図や悪意を疑うことで傷つかないように自らを守ろうとします。
強い猜疑心は自己肯定感を下げ、周囲から以下のように思われて人間関係を悪化させてしまいます。
大切な人と一緒にすごす
オーストラリアの看護師兼作家のブロニーウェアが書いた『死ぬ瞬間の5つの後悔』によると、死に直面している人たちの5つの後悔のうち2つが「一生懸命働かなければ良かった」「友達と連絡を取り合ってまた会えば良かった」ことです。1
多くの人が「仕事ばかりせずに、もっと大切な人と一緒に過ごせばよかった」と死ぬ前に後悔をするようです。
仕事をするなとは言えませんが、少なくとも家族や恋人、親友など大切な人と過ごす時間を作るようにしましょう。
でも、ただ一緒にいれば死ぬ時に後悔しなないというわけではないと思っています。その人とどのような思い出を作るのか、一緒に何をするのかが重要です。
ダメ出しをするわけではありませんが、外でご飯を食べている時に他の人の席を見ると、カップル同士や家族がみんなスマートフォンを触っていて全く会話していないという景色が多くなってる気がします。
相手を不快にさせたくないのと、目の前の相手と良い思い出を作りたいという思いから、極力スマートフォンは触らないように心がけています。
ぜひ会いたいと思っている相手がいたらすぐに連絡をしてみましょう。もし、大切な人が近くにいるのであれば、目の前の相手と良い思い出を作る努力をしましょう。
定期的に新しい人と会う
気兼ねなく腹の中を話し合える友人や同僚がいることは良いことです。ですが、あまりに心地良すぎると新しいコミュニティを探そうとしなくなります。
新しいコミュニティ、新しい人との出会いは私たちの価値観を大きく変えるインパクトを持っています。
「どうすればそんな人生になるの?」と思うような自分では想像もしていなかったような生活や趣味、考え方をしている人がたくさんいます。
今ではSNSでも個性的な人を見つけることができます。ただSNS上で見えている部分だけではその人の本当の部分はわかりません。
新しい人に会う方法はいくつかありますが、以下の方法がおすすめです。
新しい人に出会う方法
- 習い事をする
一番おすすめ。ヨガ、ピアノ、社交ダンス、陶芸、ガラス細工、絵画、アート、華道、茶道、着付け、英会話など - ボランティア活動をする
自然保護や環境保全、高齢者や障がい者への支援、各種イベントなどの運営や社会活動、防災や災害時の被災者支援など - 専門的なネットワーキングイベントに参加する
業界のミートアップ、カンファレンス、ワークショップなど、職業的な繋がりを築けるイベントに参加する - SNSの繋がり
SNSの繋がりから連絡をとって直接会う
誰かのためになることをする
あなたなら次の2つのどちらを選びますか?
- 自分が幸福になろうと行動する
- 他人を幸福にしようと行動する
「まずは自分の幸せがあってこそ他人を幸せにできるだろ」と思う人もいるかもしれません。実は後者の「他人を幸福にしようと行動する」人の方が結果的に自身の幸福度が高くなるということが研究でわかっています。2
綺麗事ではなく、「他人のために何かできないか」と利他的思考ができる人は幸福度が高くなるということです。
些細なことではありますが、私は以下のような行動を意識的に行うようにしています。
私が実践している誰かのためになること
- 被災地への募金
- 大切な人へ花を贈る
- 基本的に譲る(電車内で席を譲る、エレベーターは最後に出る)
- 些細なことでも「ありがとう」としっかり伝える
見返りを求めない
誰かのために何かをした時に見返りを求めると不要なストレスを抱えることになります。
もちろん「お金を払ったのに適切なサービスを受けられなかった」とかであれば意義を申し立てる余地はあります。
しかし、個人間の付き合いで見返りを求めるのは、そうならなかった時にストレスを抱えるだけで良いことは一切ありません。
実際に他人への見返りを求めない援助をすることがストレスや死亡率と関連性があることを示す研究もあります。
2013年にミシガン州デトロイト地域で行われた5年間の追跡調査では、846人の被験者を対象として過去1年間で「ストレスフルだった出来事」と「友人や家族に対する援助した事」を調査してその後の死亡率との相関を調べています。結果としては、援助を積極的にしている人ほどストレスレベルは低く、その後の死亡率も低かったという結果が得られました。3
実は相手から見返りをもらわなくても、健康的なメリットを見返りとして受けることができるということです。
私は友人や大切な人に対する行動をする時は「少しでもためになることをさせていただく」くらいの気持ちで行動して、その行動はすぐ忘れるようにしています。
参考文献
- ブロニー ウェア(2012).『死ぬ瞬間の5つの後悔』. 新潮社 ↩︎
- Liudmila Titovaa, Kennon M. Sheldon. "Happiness comes from trying to make others feel good, rather than oneself". Pages 341-355 | Received 02 Jun 2020, Accepted 24 Feb 2021, Published online: 08 Mar 2021
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/17439760.2021.1897867 ↩︎ - Michael J. Poulin, PhD,corresponding author Stephanie L. Brown, PhD, Amanda J. Dillard, PhD, and Dylan M. Smith, PhD. "Giving to Others and the Association Between Stress and Mortality". Am J Public Health. 2013 September; 103(9): 1649–1655.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3780662/ ↩︎