あなたの職場には「お局様」はいますか?

「お局様」とは、本来の意味としては宮中で働く女中たちを取り仕切る老女に対する敬称です。経験・経験が豊富なお局様がいるおかげで現場が円滑に回っている場合もあると思います。

ただ、「お局様」という言葉は「後輩や新人に対して厳しく、威圧的に振る舞う職場の女性」と言うネガティブなニュアンスを含んで使われることがほとんどです。

今回はそのような意味合いで使われるお局様がどのような心理なのか、そのような人と関わる際にストレスを溜めない方法について紹介します。

高圧的なお局様の心理とは

高圧的なお局様のはどのようなことを考えているのかというのはシンプルです。

結論としては、お局様の深層心理には「優劣コンプレックス」があると考えられます。

優劣コンプレックスとは、自分が優れた人間であるかのようにアピールすることで「自分は人よりも劣っている」という劣等感を隠そうとする態度のことです。

優劣コンプレックスの強い人は、他人の粗探しをすることで自分よりも立場の弱い人に対して自分の方が上であることを主張したり、高圧的に接します。そうすることで自分の中にある劣等感を隠して自分を守れると考えるのです。

つまり、高圧的なお局様は自分の弱い部分を隠して、安心感を得るために周りに厳しく当たっているということです。

また、新しいことや考え方を取り入れようとしないという特徴もあります。これは「変化に順応できないと自分の地位が維持できないかもしれない」という自己防衛が働くためです。

このように自己防衛しようとする心理が高圧的な態度や新しいものを否定する態度に出ているということです。

人間関係でストレスを溜めない方法

もし、自分の職場に高圧的なお局様がいたらどうすれば良いでしょうか。

間違った選択の一つが「その人をなんとかしてコントロールしよう」と考えてしまうことです。

残念ながらお局様を変えようとするのは無理です。そもそも他人は自分が思うようにはなかなか変わりませんし、変えるべきではありません。

人を変えることはできないのであれば、どうすれば良いかというと、自分が変わるしかありません。

他人からストレスを受けても、そのストレスを上手く解消したり、ストレスと感じないような工夫をすれば良いのです。

今回はストレスを受けた時にそのストレスを上手く解消することに焦点を当てます。

科学的にストレス解消の効果が証明されている方法の中でも、特に効果が大きいものは次の3つです。

効果の大きいストレス解消法

  1. 継続的な瞑想
    2017年にメルボルン大学で行われたメタ分析では、瞑想がストレスホルモンであるコルチゾールを減少させ、ストレスレベルを低下させることを報告しています。1
  2. 定期的な運動
    運動をするとニューロンの新生に欠かせない栄養因子であるBDNFやVEGFが生成されます。これにより海馬や前頭前野が発達し、ストレス耐性が向上します。2
  3. 良質な睡眠
    2011年にフライブルク大学医療センターで行われたメタ分析では、不眠症の人々は不眠症のない人々と比較してうつ病を発症するリスクが約2倍あることを報告されています。3

他にもストレスを溜めない方法はいくつかあります。詳しくは下記で紹介しています。

【ストレス軽減・メンタル強化】ストレスで辛い時の対処法12選

今回はこのような悩みに応えていこうと思います。ストレスに対処するときの方法は3点です。 「ストレスの原因を解消する」というのは、例えば人間関係が上手くいかない、…

また、瞑想のやり方についても紹介しています。

【マインドフルネス】不安や悩みが解消する瞑想法5選 科学的に脳を休ませる方法とは?

基本的な瞑想法であるマインドフルネス呼吸法から説明します。この瞑想法はこのような時におすすめです。 注意散漫になっている時 無気力で何もやる気にならない時 ちょ…

まとめ

今回の話を整理します。

お局様の心理とストレスを解消する方法

  1. 高圧的なお局様の心理
    「優劣コンプレックス」を持っており「劣っていると思われたくない」と思う。この心理によって高圧的な態度や新しいものを否定するといった自己防衛的な態度に出ている。
  2. ストレス解消法
    • 継続的な瞑想
    • 定期的な運動
    • 良質な睡眠

もし、職場に高圧的なお局様がいたら実践してみてはいかがでしょうか。

  1. Michaela C Pascoe, David R Thompson, Zoe M Jenkins, Chantal F Ski. "Mindfulness mediates the physiological markers of stress: Systematic review and meta-analysis". J Psychiatr Res. 2017 Dec:95:156-178. doi: 10.1016/j.jpsychires.2017.08.004. Epub 2017 Aug 23.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28863392/#full-view-affiliation-1 ↩︎
  2. ジョン J. レイティ, エリック ヘイガーマン(2009). 『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方 』. NHK出版. ↩︎
  3. Chiara Baglioni, Gemma Battagliese, Bernd Feige, Kai Spiegelhalder, Christoph Nissen, Ulrich Voderholzer, Caterina Lombardo, Dieter Riemann. "Insomnia as a predictor of depression: a meta-analytic evaluation of longitudinal epidemiological studies". J Affect Disord. 2011 Dec;135(1-3):10-9. doi: 10.1016/j.jad.2011.01.011. Epub 2011 Feb 5.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21300408/ ↩︎